企画展「わたしをつつむ包装紙」〜つながりの風景〜



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こんにちは。本企画展「わたしをつつむ包装紙」を担当するグラフィックデザイナーの古賀正裕です。前コラムにも書いたように本企画はオランダで行った展示プロジェクトの手法を、出島でもやったら「なんか楽しかやろな〜」という個人的な衝動に突き動かされて始まりました。


写真は2013年3月に長崎県美術館の県民ギャラリーで行ったナガサキリンネ展での包装紙の巨大コラージュ。
その当時記した中川たくまさんによる解説は、現在僕が抱く想いとそう変わるものではありません。一部引用しますね。

──長崎には古くから人々の暮らしが描かれた包装紙が数多く残っています。それらは趣があり、意思を感じるデザインで世代を超えて親しまれ、わたしたちの日々の暮らしをつつむように、今の暮らしの中にもとけ込んでいます。見方を変えてみると包装紙というものも、その土地をかたちづくるひとつの風景なのかもしれません。そして、何より歴史のある包装紙があるということは、それだけ生活者が個人商店を大切にしてきたという長崎という町のアイデンティティそのもののような気がしています。──

どうですか?その包装紙という長崎の暮らしのグラフィックデザインを紹介しに行ったのがこちら。

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オランダ、アムステルダムにあるロイドホテル。ここで僕は包装紙と向き合います。……いや苦悩します。

 

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どう見せよう。ん〜〜、壁には貼ったらダメって言うし。天井は高すぎて吊るせないし。
ん〜〜。ん〜〜。あ!

 

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写真撮影のための背景にしよう。
長崎の暮らしの背景にあるデザインだ、し、ね。

 

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そこからは訪れる人たちと交流。(持ち前の?)謎のコミュニケーション力を存分に発揮し、友人も出来ました。写真2枚目のメガネのルトちゃんは作曲家。僕が帰国後も長崎に遊びに来てくれて仕事のコラボレーションも生まれました。

 

07ん?マダムが描いてるのはもしかして……

 

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……どう?似てるでしょ?って感じで友人とご満悦でした。(絵は貰えませんでした)

 

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こんな色んなことがあった楽しい展示をまた味わいたいので、せっせと包装紙を開催日までに集め直しています。写真はからすみの小野原本店さんの包装紙。周囲の店に呼びかけてあげるよと協力していただいています。ありがたいなぁ。みなさんにも色んなお店の包装紙を見て頂けたらと思っています。

 

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思い返せば僕が18才でデザインの世界に踏み入ったのは出島町にある印刷会社からでした。右も左も分からないのに、デザインがしたいんだと気持ちだけは一丁前で、息巻いていた18才。理想と現実のギャップに苦しんでは、肩を落としてこの出島神学校の前を歩いていたような気がします。

もし、企画展当日にそんなトボトボ歩きをしている18才のデザイナーの卵が居たら、僕は包装紙の前に立たせてカメラを向けて言うでしょう。

「は〜い、笑って〜」

11月25日、26日、どんな風景に出会えるか楽しみです。

グラフィックデザイナー 古賀正裕