第5回ナガサキリンネ開催決定のお知らせ



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観光で訪れる人だけではなく、長崎に暮らす私たちも、今の長崎を思い切り感じ、楽しみたい。そんな願いから生まれたナガサキリンネの活動は、この夏、7年目を迎えます。このまちに暮らす私たちに、新しい気づきや喜びをくれたのは、同じまちで日々手を動かし、ものづくりや食を生業にする人たちの姿。そして、長崎の地に脈々と継がれる深い歴史と文化の豊かさでした。模索しながらもここまで活動してきた私たちにとって、“なにもない”から“こんなにもある”へと、会場で顔を合わせ語り合いながら共有したこの感情が、なによりも大きな財産だと感じています。

ナガサキリンネの会場としても親しみのある国指定史跡「出島」は、1950年代から「甦る出島」というコンセプトのもと、19世紀の姿へと復元が進められてきました。そのおよそ70年に及ぶ復元整備事業が、今年2017年の秋に大きな区切りを迎えます。11月の末、130年ぶりに出島に架けられた「出島表門橋」が完成し、その橋のたもとには市民の憩いの場となる「中島川公園(出島対岸エリア)」が新たに誕生するのです。この歴史に大きく刻まれるであろう、二つの完成を祝うイベントの一環として、第5回ナガサキリンネを開催することが決定しました。開催日の11月25日(土)・26日(日)は、周辺の町内会や市民団体の祝賀イベントも開催され、出島を見渡す公園や出島内の空間を分かち合いながら、たくさんの方たちと一緒に完成を祝うことになります。その賑やかな風景が、“どんな人でも集える大きな広場をつくりたい”と願ってきた私たちのイメージとつながったことも、今回の開催を決める大きな理由となりました。

かつての出島と、奉行所のあった江戸町を繋いていた出島橋のまわりには、貿易品やお土産物を売り買いする人々が集まり、現在の江戸町、築町を始め周辺の町々へと発展していきました。そして今、再び出島に姿を現した橋のたもとで、ナガサキリンネのテントが並び、人々が行き交い、商いが生まれる。時代を超えたそれらふたつの風景が重なった時、ナガサキリンネのクラフト&フードマーケットが、長崎でものづくりや食に携わる人たちにとってのプラットフォームになると確信しました。そしてマーケットに出店する人たちの生業の持続につながるためにも、今後は毎年の開催を目指します。それは発足時から“ナガサキリンネが当たり前にある長崎のくらし”を目指していた私たちにとって、とても大きな一歩です。今後ナガサキリンネは、今回の会場になる出島の対岸に完成する中島川公園と、同じ出島町にある「長崎県美術館」。いずれかをメイン会場として、毎年開催を目指します。

ナガサキリンネの大切なコンテンツとして、豊かな長崎の歴史や文化を今の私たちが楽しむ企画展示やワークショップがあります。回を重ねる毎に、私たちの身近な人から、県内外の職人の方たち、そして歴史的にも長崎とつながりの深いオランダのアーティストなどへ、少しずつ輪を広げながら、共に企画を作り上げてきました。国指定史跡である「出島」は、表門橋と公園の完成をきっかけに、史実を振り返るだけの場所ではなく、より市民とつながり、共に新しい歴史を刻んでいく場所へ歩んでいきたいと聞きました。鎖国の時代にあっても、海外から届く工芸品や食文化、そして新しい知識や技術に溢れ、そこからさまざまな文化や産業を生みだした出島。時を経て、私たちもまた地域や文化、国を超えた方たちと共に、新たなナガサキリンネを作っていけるめぐりあいに、深い感動を覚えています。

とはいえ、開催まであまり時間もなく、未だ工事中の会場は全貌が見えない中、手探りで準備を進めているのが実情です。目の前には、これまで以上に多くの方たちのご協力をいただかなければ、実現できないことがたくさんあります。どうかご協力、ご指導のほど、宜しくお願いいたします。2017年秋、新しく甦った出島の門出をみなさんと一緒にお祝いできる週末を、スタッフ一同心から楽しみにしています。

ナガサキリンネ代表 松井 知子