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故郷 長崎にもどり
2004年に長崎に戻ってきました。
幼稚園から高校まで長崎で育った私は、その頃まで長崎はせまい町、遊ぶところのないまち、刺激が少ないまちと
思ってました。
就職して飲食店の店長をしていた頃は、「食」についていまほど関心はありませんでした。
長崎にもどり、長崎の生産者、食について学ぶうちに、長崎の野菜、魚、味噌醤油など全国にひけをとらないこだわりの生産者がいることに驚きと喜びを感じました。
大人になった私は、長崎の魅力を知るようになり、
長崎は子どもの頃みえてなかった「刺激と魅力のあるまち」だということに気づきはじめたのです。
長崎もの「made in nagasaki」を食す
高校を卒業し、長崎を出て、大学&就職と全国を転勤で移り住むようになると、必ず出身地を聞かれます。
「長崎出身です!」と応えると、ほとんどの方が長崎に対して良いイメージを抱かれています。
ちゃんぽん、皿うどん、カステラ、めがね橋など。
長崎には、美味しい食べ物がたくさんあることは、全国の皆さんもご存知ですが、
長崎には、長崎名物以外にも美味しいものがたくさんあります。野菜、魚、お米、お肉、塩、味噌、醤油など生きる上で必要な「食材」も、すべて長崎で揃います。
例えば、お米の生産者の話ですが、大村で有機米に取り組んでいるメンバーがいます。
25年前、その当時、新潟のお米が有名で当たり前の時代で、ある1人の女性が言いました。
「私は長崎人やけん、新潟のお米を食べるんじゃなく、長崎で作ったお米ば、食べたかあ」。
その女性が、地元大村の若者(当時)に、声をかけたのが今の大村の有機米の始まりでした。昔から伝わる伝統野菜である「長崎唐人菜」や「赤かぶ」、イタリアのスローフード協会に認定された
「雲仙こぶ高菜」など、長崎には地元の人間でもあまり知られていないお野菜や食材もたくさんあります。
また、今では家庭で作らなくなってきている長崎の郷土料理など、長崎の食文化も忘れられています。
私は、「ナガサキリンネ」をとおして、長崎の人に
長崎で作られた食材や、それをつくる人々をもっと知ってもらいたい。長崎人自身が長崎の食材の豊富さを知り、伝統食を学び、家庭で実践して後世まで伝えていく。
生産者である「つくり手」とその食材を使って料理をする「つかい手」、私はその二つをつなぐ、「つなぎ手」になりたいと思っています。長崎の人が、長崎の素晴らしい生産者を知り、その食材を買い「支えていく」こと。
それが、長崎の豊かな暮らしをつくることにつながると信じています。
1月21日 久保山 健司
ティア長崎銅座店
http://www.tia-nagasaki.com